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「…俺さ!ずっと谷口が好きだったんだ!」 …漢と書いてオトコ!俺! やればできる子! そして勢いって凄い!大事! でも、緊張する!! 「…っひょえぇぇーー?」 ……え。何の反応だよ。 「だから、谷口が好きだ!ずっと言いたかった!付き合ってほしい! 返事はあとでいいから!考えといて!」 「…堂本くん!!」 「またな!バイバイ!」 …と、手を振って駅に向かって走った。 駅に着くと同時に足を止め、頭を抱えて踞る。 …何が爽やかに去っていけばいいだよ… いっぱいいっぱいだっただけじゃねぇか… マジでアホか?俺… 告白って… 勢いじゃなくて雰囲気が大事なんじゃねぇの? 一目惚れの相手がいるって知って、焦りすぎだろ。 玉砕するって分かっておきながら… 冷静に考えれば考えるほど、自己嫌悪に陥っていく。 でも、ちょっとは意識してくれないかな… 淡い期待も忘れず持っておこう。 そう考えながら、家に向かって………走った。
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