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堂本くんの声が聞こえた。
だけど無視して廊下を走り、階段を掛け降りた。
とにかく一人になりたい。
(…トイレ…!)
1階に着くと、個室があるトイレに向かった。
悪の循環って、こうもタイミングよくあるんだろうか?
トイレに入った瞬間だった。
「つーか、あんたさ。どうして谷口夏とつるんでんの?」
「そうだよ。今まであんなタイプと付き合わなかったじゃん。」
「…いいじゃん、別に。ナツが楽しそうだし。」
聞こえてきたのは、千夏ちゃんと聞き慣れない女の子たちの声。
多分、他のクラスの子だ。
「あ、分かった!谷口夏を利用してるとか?」
「は?」
「ああいう子を隣においておけば、目劣りしないしね。」
「あんたが際立つって言うか。」
「…はぁー…めんどくさ…」
「そうなんでしょ?」
「…そういうことにしておけば?…もう行くよ。そこ退いて。」
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