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「本当…し……正直な子だね……ククッ……」 また言った。 正直じゃダメなのかな? 「隠せないって言うか…思ったことが顔に出るって言うか…ククッ…」 なんかバカにされてる? …そりゃそうだろう。相手は10歳も上の男の人。 私なんて、ただの子供だろう。 「…えっと……すみません。バカ正直で……」 「……え?」 「お時間取らせて…すみませんでした…おやすみなさい。」 ペコッと頭を下げて、門に向かって歩き始めた。 なんか疲れちゃった。 学校でもいろいろあったし。 頭が痛くなるほど考えて、結局人は信じないって結論付けて。 突然現れたマックの君に動揺して。 「だから、逃げるなよ。」 「どうしてついてくるんですか?」 「送るよ。」 「……………」 堂本くんと同じこと言ってる。 告白される?…まさか。 昨日みたいな勘違いはもうしない。 私だって学習するもん。 それに、マックの君は今日初めて話したのに。彼が私を好きになるわけがない。 「いえ。一人で帰れますから。」 手のひらを突きだして拒否して。
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