2886人が本棚に入れています
本棚に追加
「本当…し……正直な子だね……ククッ……」
また言った。
正直じゃダメなのかな?
「隠せないって言うか…思ったことが顔に出るって言うか…ククッ…」
なんかバカにされてる?
…そりゃそうだろう。相手は10歳も上の男の人。
私なんて、ただの子供だろう。
「…えっと……すみません。バカ正直で……」
「……え?」
「お時間取らせて…すみませんでした…おやすみなさい。」
ペコッと頭を下げて、門に向かって歩き始めた。
なんか疲れちゃった。
学校でもいろいろあったし。
頭が痛くなるほど考えて、結局人は信じないって結論付けて。
突然現れたマックの君に動揺して。
「だから、逃げるなよ。」
「どうしてついてくるんですか?」
「送るよ。」
「……………」
堂本くんと同じこと言ってる。
告白される?…まさか。
昨日みたいな勘違いはもうしない。
私だって学習するもん。
それに、マックの君は今日初めて話したのに。彼が私を好きになるわけがない。
「いえ。一人で帰れますから。」
手のひらを突きだして拒否して。
最初のコメントを投稿しよう!