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マックの君は、本当に駅まで送ってくれた。 駅までの道が長く感じる。 チラッと見上げれば、隣にはマックの君が歩いてる。 凄い。夢みたい。 「…あのさ。」 「…はい!」 「そこまで見ないでくれる?こっちが恥ずかしくなってくるから。」 そう言って口元に手を当てたマックの君。 …照れてる?…照れてる? …なんか、キュンってくる。 "萌ぇー"って言うけど、こういうこと? チラッとじゃなくジッと見て、その照れてる顔を目に焼き付けようとする。 「…ハァ…もういいや。いっぱい見ていいよ。」 「………!はい!」 「…はいって…ハハッ…参ったな…」 そうしてるうちに駅について。 急に寂しい気持ちになった。 「…あのっ!」 「ん?」 「ありがとうございました…」 「いいえ。気を付けて。玄関に入るまでは警戒心持つんだ。いいね?」 「はい!………あのっ!!」 「ククッ……今度は何?」 「…また会えますか?」 「…さぁね。……君が来てくれるなら会えるんじゃないの?ナツちゃん。」 「ナツちゃ……!!恥ずかしい!」 「ハイハイ。じゃ、気を付けてな。」 改札を通り抜けると、マックの君は颯爽と走って行ってしまった。
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