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「まずはナツちゃんとナツちゃんのお友達。ここからはどっちが近いの?」 「あ、私です。○○駅方面です。」 「そう。じゃ、先にお友達を送るね。お友達の名前は?」 「千夏です。野々村千夏。」 「ブハッ!…類は友を呼ぶ…夏は千夏を呼ぶ…」 「「……………」」 「ごめん、独り言。…さてと。じゃ、ナツちゃん。君は今から聞くことに徹しなさいね。」 「…え?」 「"友だちじゃない"と言ってたけど、君が心配で駆け付けた千夏ちゃんは、俺から見たらナツちゃんが大好きだと思うよ? それに君だって、本当は大好きでしょ?じゃなきゃ、着信拒否するだろ。 さっき言っただろ。直接聞くのが大事。 ナツちゃんも言いたいことあると思うけど、まずは千夏ちゃんの弁解を聞きな。」 「……えっと……」 「えっとじゃない。後悔したくないだろ?黙って聞くだけ。…さ、千夏ちゃん、誤解があるんだったらその理由を説明して。」 「…あ、はい。」 ポカンとなりながら、マックの君の後頭部を見た。 それ以降、マックの君は口を閉じてしまった。 すると、千夏ちゃんが私の方を向いた。
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