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告白された? 誰だ堂本。 千夏って夏の友達は、多分一番厄介。 あの子は冷静な千夏ちゃんに守られてきてる。 その調子で堂本からも守ってくれと思ったり。 たった2日話しただけで、こんなに気持ちが膨れてる自分が可笑しい。 「ほい。適当な飯。」 「サンキュ。」 「いただきまーす!で?冬馬。その女子高生紹介しろよ。」 「嫌。お前に会っただけで妊娠する。」 「プッ!お前、メチャクチャ惚れてんじゃん。」 「うるせーな。」 「マジかよ!オイシイ!」 「お前は黙ってろ。」 「何?女子高生だから渋ってんの?歳の問題?」 「それもある。」 「他にもあんだ?何?」 「女子高生にしては…悩みすぎっつーか、抱えてるものがデカイ。」 「「……………」」 「それに、消防士は嫌悪対象だと。」 「……ブハッ!!いじけるなよ!お前!!」 「いや、深刻じゃないの?冬馬がここまで悩んでんだから。薫はデリカシーってのが足りねーんだよ。」 「そうだ。このボケカス。」 悪友たちに当たり散らすカッコ悪い俺。 カッコいいと連呼してくれたが、そんなカッコいいもんじゃない。 彼女の一言で、ここまでになってる。 そういう俺は、消防官。 職業を聞かれ、慌てて公務員と言ったが… 今日は真実を言えなかった。 避けられるのが怖かった。
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