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飯を食い終わったところで携帯が震えた。 見れば、事務的な挨拶。 あの子のことだ。きっと、男に送信するのも緊張しただろう。 その情景が安易に思い浮かび… 「宗司。冬馬がにやけてる。」 「…何だよ。ちゃっかり連絡先交換してるし。」 「…っるせーな。いいだろ。」 「乙女か。お前は!キモい!」 「…同じこと言うな!!」 「「はぁ!?」」 「うるさい!…帰る。ごちそーさん。…薫。」 「何で俺の奢り!?何で?」 ギャーギャーうるさいbarを後にして、外で返信する。 《いいえ。今日は楽しかったよ。 ゆっくり休みな。おやすみ》 「…何カッコつけてんだ?俺。」 返信を打って、直ぐ既読表記。 待ってたんだと、また顔が緩んだ。 それからは平日続きで会いに来れないのは分かってる。 …が。 彼女の座っていたベンチに目がいく。 …参ったな。本当にやられてる。 自分から何でも言い合おうと言っておきながら、決して口に出せないような自分の職業。 「どうすっかな…」 心は求めてるのに。 理性でタガをかけている。 彼女が傷付くのが分かってるから。
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