エピローグ。

5/13
前へ
/240ページ
次へ
「ええー。嘘! 二人が喧嘩中!?」 「何で何でぇ。初めての喧嘩?」 二人が自分の部署へ戻ろうとしていた身体を大きく振り返り、私に詰めよって来る。 パソコンを立ち上げながら、沸々とした怒りを聞いて欲しいから嬉しい。 どちらが悪いのかも、第三者の意見を聞きたいし。 「ルームシェアなのに、狼君の部屋には私の猫グッズが入りきらないって、減らせって言うの。信じられない! クローゼットに仕舞うのも嫌なのに! ルームシェアって言うより間借りって感じ。私の自由が何一つないんだもん」 確かに私が持っている小さな冷蔵庫や洗濯機やらは処分して、二人で使う大きめの冷蔵庫とか、電化製品は買い直しても良いけど。 でも、今まで大切に集めて眺めていた猫グッズを手放せなんて。 狼君は私の事なんて本当は全く何も分かっていなかったんじゃないのかなって思ってしまう。 「えっと、そんな事で怒ってるの?」
/240ページ

最初のコメントを投稿しよう!

963人が本棚に入れています
本棚に追加