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「どうしてですかっ?!」
「こんな案なら、誰でも思いつく。やらないのは利益を超える費用がかかるから。費用をかければ、他の会社でもできるよ。」
感情に身を任せた私に、部長が優しくさとした。
先ほど、同じ事を課長に言われ、納得のいかない私は、部長にもかけあってみたのだ。
「では、コストを抑えてもう一度、考えてみます!」
「あのね…君の考えたような企画案は、たくさんある。正直面白くないんだよね。この企画案。
それに実現させるには、時間がかかりすぎる。」
「………。
…こんな、会社楽しくない。」
私の口から、小さく本音がもれた。
「なんだって?」
部長は眉を吊り上げ聞き返した。
「こんな鼻から企画を諦めないといけない会社なんて楽しくありません!!」
私は、睨みをきかせ、声を荒げて言った。
「わかった。」
部長は、一息つくとため息をついた。
「君、明日からこなくていいよ。」
‘‘まただ…また、やってしまった。’’
ざわつく会社を飛び出した帰り道。私の頭の中で、後悔の声がこだました。
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