第1話 最初のご挨拶は、丁寧に。

3/8
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
「よっこいしょーっ!」 キラキラと輝く、新緑の山々。 仄かに香る、土の香り。 澄んでいる空気。 「やっぱり、自然って素晴らしいッッ!」 本日、都会から“摩可泪町”(マカルイチョウ)という、ちょっと変わった町に引っ越してきました。 名前を波立藺(ハリュウリン)。16歳。 一人暮しをすることになった私は、ここに来ることになってしまった。 何故、 それは、両親が失踪したから。 私が言うのもなんだけれど、親バカだった。 両親は、共働き。そして、ラブラブなのだ。ウンザリするほど。 失踪した日は、世界一周旅行に行くから~って、笑顔&ラブラブで出て行った。 いつも通り、すぐにメールか電話でウンザリするほど←(二回目)の話をされるなぁ。と思っていたのだが、三日もそれがなく、さらには一月も連絡がつかず。 さすがにおかしいと思い、警察に届け出を出した。 しかし、一向に見つからず。 しょうがないので、そこそこお金持ちである、祖父に連絡を入れ←(こっちは、孫溺愛である)、すると、 「そうかそうか、では別荘の一つに住むといい。」 と言われ、普通の生活に飽き飽きしていたため、二つ返事で了承した。 そんな私は、少し特殊だった。 ミーミーミー キャハハハ た……たすけ…… 「あー、もー、今度は何?!」 霊感がとてつもなく強かった。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!