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嘆いたのは一行の中で、一番身長の小さい男だった。
成人男性の半分ほど。
1メートル程度の身長。
年の頃は若くも見えるが、見た目からは年齢は不詳だ。若くも見えるし、年老いても見える、不思議な見た目の男だった。
ルースといわれた小男がため息をついて、それでも地面に倒れ意識を失った樹丈の横に立つ。
「よいしょっと!」
樹丈の巨体が浮き上がる。
下に入り込んだルースが、片手でそれを持ち上げたからだ。
ルースは、見ている俺たちを意識して、ニヤリと笑ってみせる。
「目覚めるまで、運んでやれ」
「はいはい、相変わらず、人使いが荒いね。うちのリーダーは」
ルースはそのまま、樹丈を運んでいく。
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