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「非礼は詫びる。生徒会と争うつもりはない」
「僕を生徒会の人間と知っている、と。だが、僕は君たちを知らない。君たちは、何者なんだ?」
「この地下世界全て見通せるものなどいない。王族だろうが、闇の組織だろうが、お前たち生徒会だろうとそれは変わらない」
「貴様っ!」
駆け出そうとした紅葉を、岩清水が手を上げて制した。
「やめておこう、紅葉。今はどうやら、こちらが分が悪い」
「賢明だな」
そういうとヴォルヘイムは、迷宮へと向かって歩みを進める。彼の仲間はそれを追いかけ始めていた。
「ちょっと待ちなさいよ!」
心の中で頭を抱えたのはわかってもらえるよな?
こんなタイミングでこんなことが出来るやつは、一人しかいない。
気がつけば、理沙が、ヴォルヘイムのゆく手を塞ぐ様に立ちはだかっていた。
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