第18話【何者であろうとも】

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「非礼は詫びる。生徒会と争うつもりはない」 「僕を生徒会の人間と知っている、と。だが、僕は君たちを知らない。君たちは、何者なんだ?」 「この地下世界全て見通せるものなどいない。王族だろうが、闇の組織だろうが、お前たち生徒会だろうとそれは変わらない」 「貴様っ!」  駆け出そうとした紅葉を、岩清水が手を上げて制した。 「やめておこう、紅葉。今はどうやら、こちらが分が悪い」 「賢明だな」  そういうとヴォルヘイムは、迷宮へと向かって歩みを進める。彼の仲間はそれを追いかけ始めていた。 「ちょっと待ちなさいよ!」  心の中で頭を抱えたのはわかってもらえるよな?  こんなタイミングでこんなことが出来るやつは、一人しかいない。  気がつけば、理沙が、ヴォルヘイムのゆく手を塞ぐ様に立ちはだかっていた。
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