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『将五っ!!』
九尾の声に、滅魂の切っ先を下に向ける。
続いてやってきたのは、とんでもない衝撃と手応え。
まるで砲丸投げの鉄球を、滅魂で受け止めたんじゃないかと思うくらい。
両腕が負荷に耐え切れず、衝撃が後ろに走り抜ける。
弾き飛ばされた体。
衝撃を殺すために、両足で地面を噛んで、流れる体を食い止める。
口元を拭うと赤い血が滲んでいた。
体の一部か、刀の柄か、何かが口元にぶつかったらしい。
知らない。
「やってくれんじゃねぇか……」
無意識的に笑っていた。
『将五、鎧を外せば妾が協力……』
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