第4話【思いをこめる】

3/6

1159人が本棚に入れています
本棚に追加
/475ページ
「いいか、こいつはどう足掻いたって、人間にゃ作れない代物なんだ。神が作った石なんじゃないかと、俺は思っているくらいなんだぜ」 「神ノ意思ノ石~。ギャハハハ」  うるせぇ。  アオ。うるせぇ。 『意思の石~じゃノ』  刀妖怪が……。 「つまり、人がどうこうしようが、こいつが動きたいと思わなきゃ動かないってわけだ。そりゃ起動する手伝いは出来るが、俺に出来るのはそこまで」  源内は手を伸ばして、ヴァジュラをピンと指先で弾いた。 「全てはこいつが決める。そういうことだ」 「じゃあ、どうしようもないってこと?」 「まぁな。で、ここで相談なんだが、ヴァジュラは動かない、いつ動くかもわからない。この状況でもまだ、こいつが欲しいのに変わりはないか?」
/475ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1159人が本棚に入れています
本棚に追加