第5話【顔を赤くして】

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 これなら、話が早いし、信用してやろうかとも思うってものだろう。 『でも、初めてあった時に、死ぬ様な目にあわされた。絶対許さんと、怒っておったノ』  ……ノーコメで。  源内の問いかけにも、理沙は少しもぶれずに笑っている。 「で、何をすればいいわけ?」  源内は視線で理沙の前に、浮かんでいる鎖の先を指し示した。 「それを握って、目を閉じて祈れ。ヴァジュラに伝われば、目覚めるきっかけになるかもな」  理沙は少しだけ、鎖を見つめていたが、やがて手を伸ばしそれを握り締めた。  両手を組み合わせ、目を閉じる理沙。  その動きにためらいは一つもない。  理沙がそのポーズになってしばらく、ヴァジュラが発光、点滅を始めた。  その点滅が終了したころ、理沙が両手をおろした。
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