第61話【ロスコーお爺ちゃん】

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 お世辞抜き。  本当にそう思う。  俺は、横で立っていた紅葉の肩が震えているのに気がついた。 「紅葉……」  かけようとした言葉が止まる。  紅葉の両目から、涙があふれていたからだ。 「ロスコー……」 『む……』  紅葉の顔を見つめていたロスコーの動きが止まる。目を見開き、じっと紅葉の顔を見つめた。 『ま、まさか……!?』 「そうよ、アタシよ。……紅葉。……ロスコーお爺ちゃん!」  話の流れが見えていないのは俺だけらしく、ロスコーと紅葉はお互いにじっと見つめあっている。
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