第65話【悲しい真実】

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「そんなことをして、なんの意味がある?」 「意味とかじゃないわね。ルバーラントはメビウス・シティの盾として滅んだ。その落とし前をつけるつもりなんだわ」 「でも、そんなことをロスコーは望んじゃいないだろう?」 「それはそうよ。でも、彼女たちは止まらないでしょうね……。お互いを犠牲にしてまでもアグン・ブロンテを使うつもりなんだから」  紅葉が視線を落とす。  ……お互いを犠牲に?  俺は問わずにはいられなかった。 「アグン・ブロンテ。ルバーラントに伝わる秘術の巨人。その秘術が容易なら、ロスコーはあの滅びの日に、アグン・ブロンテを呼び出していたそうは思わない?」  ……それは、そうだ。
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