1159人が本棚に入れています
本棚に追加
「そんなことをして、なんの意味がある?」
「意味とかじゃないわね。ルバーラントはメビウス・シティの盾として滅んだ。その落とし前をつけるつもりなんだわ」
「でも、そんなことをロスコーは望んじゃいないだろう?」
「それはそうよ。でも、彼女たちは止まらないでしょうね……。お互いを犠牲にしてまでもアグン・ブロンテを使うつもりなんだから」
紅葉が視線を落とす。
……お互いを犠牲に?
俺は問わずにはいられなかった。
「アグン・ブロンテ。ルバーラントに伝わる秘術の巨人。その秘術が容易なら、ロスコーはあの滅びの日に、アグン・ブロンテを呼び出していたそうは思わない?」
……それは、そうだ。
最初のコメントを投稿しよう!