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そんな力を有する巨人なら、大返しを止めることが出来ていただろう。
少なくとも、ルバーラントが滅ぶなんて事態だけは、避けられたはずだ。
なら、アグン・ブロンテを使うには、条件が必要ってことだろう。
その条件、恐らく容易なものじゃあり得ない。
「……その条件は?」
「いくつか、選択肢はあるけれど、基本は愛するものを捧げること」
「……は?」
「自分の愛するものを捧げることで、怒りの巨人は最高の力を発揮することが出来る。これがルバーラントの切り札。かつて、幾度とない迷宮からの脅威をアグン・ブロンテは防いできた」
早坂紅葉は悲しげに笑った。
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