第7話【素直に入るタイミング】

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 ラミア亭を後にした俺たちは、レンツェの働いている【迷宮酒場】に向かった。  最近忙しくて、なかなか会えていないレンツェの様子を見に行こうというのだ。 「……で、なんでいきなり、相席しているわけ、この男は」  と、理沙がドン引きするのも無理はない。  ドン引きされた当の本人は、ガハハと笑っている。 「そりゃ、お前、それはこの店が俺様のもんだからだろ? オーイっ、ビール頼むぜ!」  この男は六波羅圭介。  四大繁華街のナイト横丁、通称ゾンビ横丁以外に全てに店を構える【迷宮酒場】のオーナー……らしい。 『なぜ、らしいなのじゃノ?』  答え、圭介が胡散臭いので、若干疑っているから。  そんなにいっぱい店があるなら、それだけやり手なんだろうけど、まぁ、見た目はいつも赤ら顔の親父でしかない。
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