第7話【素直に入るタイミング】

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『相変わらず、ここは人が多いノ』  上空に飛んだチビ九尾が、キョロキョロと店内を見回している。  そう、この迷宮酒場、いつも客で溢れかえっている。今日もその例に漏れず、喧騒と活気が店を支配している。  因みにここは、ケルベロス横丁にある本店である。 「まぁ、いいわ。レンツェはいるのかしら?」  理沙が問いかけると、圭介は近くにいたウェイトレスの一人を呼んで小声で耳元に囁く。  なんだって?  俺が心の中で問いかけたのは、九尾にである。 『休憩中だから、呼んできてくれということらしいノ』  流石、地獄耳。  いや、狐耳か?
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