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『相変わらず、ここは人が多いノ』
上空に飛んだチビ九尾が、キョロキョロと店内を見回している。
そう、この迷宮酒場、いつも客で溢れかえっている。今日もその例に漏れず、喧騒と活気が店を支配している。
因みにここは、ケルベロス横丁にある本店である。
「まぁ、いいわ。レンツェはいるのかしら?」
理沙が問いかけると、圭介は近くにいたウェイトレスの一人を呼んで小声で耳元に囁く。
なんだって?
俺が心の中で問いかけたのは、九尾にである。
『休憩中だから、呼んできてくれということらしいノ』
流石、地獄耳。
いや、狐耳か?
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