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太い眉毛の若い男だった。
チーター仮面、岩清水は肩をすくめた。
「ハイディン、そんな肩をいからせて疲れるでしょー?」
岩清水の戯けた声に、ハイディンといわれた若者は……っても、俺たちとそう変わるわけじゃないけどな。
鈴子と同じ、中学生くらいだろう。
ハイディンは、心底うんざりした様に、顔をしかめた。
「自分は! 疲れたりしません!」
……いやぁ、教えてやりたいわぁ。
岩清水みてぇな野郎を相手するのは、肩の力が抜けているくらいでちょうどよい。
それを証拠に、ハイディンという若者を見て、目を輝かせているやつがもう一人。
白石健人も楽しそうな表情で、ハイディンと岩清水のやり取りを見つめている。
そういや、健人と岩清水ってちょっと似ているな……。
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