第14話【迷宮の前で……誰だ?】

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 ツルギキジョウね……変な名前。  いやいやいや、だから誰だって!  あの健人が首を傾げているのだから、有名人であるはずがない。 「不審なやつ、なぜここにいる?」  ハイディンが、背中の刀に手をかけた瞬間だった。  思わず息を飲んだのは、俺だけじゃない。隣に立っていた理沙もそう。  重苦しい気の流れを、全員が感じていた。 「ほう、面白い……。樹丈を前にして、刀に手をかけるか?」  樹丈という男に睨まれたハイディンの額には、玉の汗が浮かび上がっていた。
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