第15話【力の差】

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「死に急ぐか……お子ちゃまが」  樹丈が一歩を進めると、ハイディンの膝は震え出し、樹丈が更に一歩歩みを進めると、ハイディンは抜刀。  衝動に耐えきれなくなった様に叫び出した。 「うわぁぁぁ!!」 「「ハイディン!」」  レザーと紅葉の声が重なる。  だが、ハイディンには、その声すら届いていないだろう。  目は恐怖に大きく見開かれ、鶴城樹丈という男に釘づけだ。 『ヤバイのではないのかノ?』  九尾にいわれるまでもなく、ヤバイ。  樹丈という男が放つ殺気に、俺も鳥肌が立つのを感じていた。樹丈は今、その殺気を全てハイディンにぶつけている。
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