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俺は理沙と、鈴子に向かって飛んだ。
二人の頭を抱え、地面に伏せさせるためだ。
衝撃は次の瞬間やってきた。
樹丈の拳が大地に激突。
凄まじい衝撃音と共に、砕かれた石の破片、砂の欠片が飛んでくる。
短い悲鳴をあげたのは、俺も、理沙も、鈴子も一緒。
近くにいたレザーと紅葉が、座り込んだままのハイディンを無理矢理地面に伏せさせていたのは見えていた。
その三人も同じ様に振り返っている。
地面に大きな穴が空いていた。
直径2メートルから、3メートル。深さも同等程度。
その中心で、右拳を地面につけて、立ち上がろうしている男の瞳が光っていた。
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