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俺と理沙と鈴子は見つめあい、その短い間に意思は伝わった。
お互いに頷きを返す。
これ以上、健人一人を戦闘に晒しておくわけにはいかないという判断である。
全員でかかるのか、健人を引き離して逃げるのかは、理沙が決めるだろ?
樹丈は……ヤバイやつだ。
レザーがハイディンを後方に連れ出している。
残った紅葉は俺たちと同じ考えらしい。
「全員でかかるわよ」
「はいっ、お姉さま!」
「しょうがねぇな!」
俺たちが武器を引き抜くと、隣にいた紅葉もそれにならった。
「アタシも協力させてもらうわ」
理沙は即座に頷く。
戦力はあればあるだけいい。樹丈のあんな攻撃を見せられたら、な。
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