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やつが空けた大穴からは、まだ砂埃だか、土埃だかが舞っていた。
俺たちが加勢をするために、また、樹丈が健人と岩清水に襲いかかるために、それぞれ、飛び出そうとした瞬間だった。
「何をやっている!!!」
思わず顔をしかめた。
機先を制するには十分な大声。
耳を突き刺し、心臓を鷲掴みにする様な大声だった。
全員が足を止め、振り向いていた。
そこに立っていたのは、5人組の男女。
男が三人、女が二人。
ぱっと見は全員年齢はバラバラ。
若いのもいれば、年老いたやつもいる。
その中の中心で、一人の男が樹丈を睨みつけていた。
全身を銀色の鎧で覆った若い男。
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