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「えっ、そうですか?」
昨夜会うはずだった朴さんと、山小屋のようなイタリアンレストランへ入る。
「ずっと浮かない顔してるよ、葵さん」
前回の例があるので、今夜はお酒は飲まないで、食事だけに留めておくつもりのようだ。
辛いパスタを食べて、しきりに水を飲んでいた。
「人の不幸があったからですね」
あ、なんか、この言い方じゃ誰か亡くなったみたい。
イヤな女だ。
冷えたら不味くなるピザを、
薄味だな、なんて思いながら、頬張ってみる。
「溝田のことが気になるよね?」
朴さんは、笑顔にならない微笑みで、
そんな私を見ていた。
「気になるって言うか、罪悪感……」
「……ふぅん、本当?」
「え?」
前、溝田さんを家まで送った時のような、
歪んだ顔をしていた。
「溝田がいなくなると、さみしがる女はいっぱい居るだろうから」
……また、ヤキモチ?
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