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足が竦む、目の前に非日常がいる
明確な死の匂い、日常に生きる自分達には関係のない筈の匂い
動けない、怖い、恐ろしい
「大丈夫でございますか?お客様?」
なのにこの化け物は、それが当然と言わんばかりにそんな質問を投げかけてくる
舐めやがって、恐怖のせいなのか、正常な判断が出来ていないのか、怒りがわいてくる
「うわあああぁぁぁぁぁあああぁ!」
咆哮しながら殴りかかった、が
「ぐああぁあ」
痛い、これでわかった、これは夢ではない
死ぬのか…嫌だな…まだ夢を叶えてないのに
[システムスタンバイ]
「な…んだ…?」
痛みに耐えながら音のした物を取り出す
「こ…れか?」
[ベルトヲ装着シテクダサイ]
「は?」
[早急ニ]
「ああ、もう!」
言われるがまま、四角い物を腹に当てる、するとベルトが腰の周りに現れ固定された
[カードヲ挿入シテクダサイ]
「カード?これか!」
マスクドヒーローと書かれたカードを右側のくぼみに入れる
[登録完了シマシタ、マスター]
「は?くそ、これからどうしろっていうんだ!」
「項目?どれだ!?」
正面のパネルが光出す
「これか!」
変身と書かれた項目をタッチする
[カシコマリマシタ、オ金ヲ入レテクダサイ]「はぁ!?なに?金とんのかよ!」
[早急ニ、死ニタイノデスカ?]
「ああ、もう!」
財布から千円を取り出し、ベルト上部のinと書かれている所に入れた
[入金ヲ確認シマシタ、変身ヲ許可シマス]
「は?変身?おい勝手に話を進めるな!」
[ワーカータイプ、スタート]
派手な音と共に光に包まれる
音が止む頃には
[変身完了シマシタ]
光り輝く姿の戦士が現れる
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