第1章

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足が竦む、目の前に非日常がいる 明確な死の匂い、日常に生きる自分達には関係のない筈の匂い 動けない、怖い、恐ろしい 「大丈夫でございますか?お客様?」 なのにこの化け物は、それが当然と言わんばかりにそんな質問を投げかけてくる 舐めやがって、恐怖のせいなのか、正常な判断が出来ていないのか、怒りがわいてくる 「うわあああぁぁぁぁぁあああぁ!」 咆哮しながら殴りかかった、が 「ぐああぁあ」 痛い、これでわかった、これは夢ではない 死ぬのか…嫌だな…まだ夢を叶えてないのに [システムスタンバイ] 「な…んだ…?」 痛みに耐えながら音のした物を取り出す 「こ…れか?」 [ベルトヲ装着シテクダサイ] 「は?」 [早急ニ] 「ああ、もう!」 言われるがまま、四角い物を腹に当てる、するとベルトが腰の周りに現れ固定された [カードヲ挿入シテクダサイ] 「カード?これか!」 マスクドヒーローと書かれたカードを右側のくぼみに入れる [登録完了シマシタ、マスター] 「は?くそ、これからどうしろっていうんだ!」 「項目?どれだ!?」 正面のパネルが光出す 「これか!」 変身と書かれた項目をタッチする [カシコマリマシタ、オ金ヲ入レテクダサイ]「はぁ!?なに?金とんのかよ!」 [早急ニ、死ニタイノデスカ?] 「ああ、もう!」 財布から千円を取り出し、ベルト上部のinと書かれている所に入れた [入金ヲ確認シマシタ、変身ヲ許可シマス] 「は?変身?おい勝手に話を進めるな!」 [ワーカータイプ、スタート] 派手な音と共に光に包まれる 音が止む頃には [変身完了シマシタ] 光り輝く姿の戦士が現れる
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