エピローグ

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龍「えっと、じゃあ、ここは何処?」 ダニ「キョウの部屋。」 龍「...え、それだけ?」 ダニ「他に説明がないから。」  簡潔に答えていくダニエル。一方、一言も話さなくなったキョウは、 キョウ「......。」 ビクビク  ダニエルの影に隠れて小さくなっていた。 龍「...? その子は喋らないの?」 ダニ「あぁ、慣れれば話し始めると思うよ。   他に質問は?」  淡々と話を進めていくダニエルに戸惑う龍輝。それでも、 龍「ええと、何でここに俺は要るの?」  それでも質問を続ける龍輝。そんな龍輝に衝撃の事実が知らされる。 ダニ「君が死んでしまったから。...いや、正しくは、死なせてしまったから、だね。」 龍「...え?」  唐突過ぎる内容に頭がついていかない龍輝。それでもダニエルに追い詰められていく。 ダニ「?すぐに納得できるとは思っていないよ。   まず、死んだ理由は、神位の引継ぎの不備だ。」 龍「引継ぎ? 神って代替わりするのか?」 ダニ「まぁ、先代が引退したらね。キョウも新しく成ったばかりでね。   それに嫉妬した他の神や先代との因縁なんかもあったりね。   そういった邪魔が多くてね。途中までは良かったんだよ。   引継ぎが終盤に入って気を抜いたときに、ね。」 龍「...もしかしてその邪魔のせいで?俺はそんなことのせいで死んだのか?」 ダニ「そうなるね。」  ダニエルのあっけらかんとした返事に言葉をなくす龍輝。そんな龍輝にやっと言葉を発したキョウ。 キョウ「な、なので、新しい命を、あ、貴方に、与えることに、決まりました。   私の、管理する世界には、お、送ることが、できませんが。なので、元の世界、えっと、ち、地球?には、戻れません。」  信じる以前に、現実だとは考え付かないことの連続。この現実離れしている現状に頭が回らない龍輝。しかし、どこかで事実として認識している自分も要ることに気づくも、それさえも他人事のように思えてくるほどだ。
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