エピローグ

3/4
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
龍「えっと、じゃあ、ここは何処?」 ダニ「キョウの部屋。」 龍「...え、それだけ?」 ダニ「他に説明がないから。」  簡潔に答えていくダニエル。一方、一言も話さなくなったキョウは、 キョウ「......。」 ビクビク  ダニエルの影に隠れて小さくなっていた。 龍「...? その子は喋らないの?」 ダニ「あぁ、慣れれば話し始めると思うよ。   他に質問は?」  淡々と話を進めていくダニエルに戸惑う龍輝。それでも、 龍「ええと、何でここに俺は要るの?」  それでも質問を続ける龍輝。そんな龍輝に衝撃の事実が知らされる。 ダニ「君が死んでしまったから。...いや、正しくは、死なせてしまったから、だね。」 龍「...え?」  唐突過ぎる内容に頭がついていかない龍輝。それでもダニエルに追い詰められていく。 ダニ「?すぐに納得できるとは思っていないよ。   まず、死んだ理由は、神位の引継ぎの不備だ。」 龍「引継ぎ? 神って代替わりするのか?」 ダニ「まぁ、先代が引退したらね。キョウも新しく成ったばかりでね。   それに嫉妬した他の神や先代との因縁なんかもあったりね。   そういった邪魔が多くてね。途中までは良かったんだよ。   引継ぎが終盤に入って気を抜いたときに、ね。」 龍「...もしかしてその邪魔のせいで?俺はそんなことのせいで死んだのか?」 ダニ「そうなるね。」  ダニエルのあっけらかんとした返事に言葉をなくす龍輝。そんな龍輝にやっと言葉を発したキョウ。 キョウ「な、なので、新しい命を、あ、貴方に、与えることに、決まりました。   私の、管理する世界には、お、送ることが、できませんが。なので、元の世界、えっと、ち、地球?には、戻れません。」  信じる以前に、現実だとは考え付かないことの連続。この現実離れしている現状に頭が回らない龍輝。しかし、どこかで事実として認識している自分も要ることに気づくも、それさえも他人事のように思えてくるほどだ。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!