第1章 春が来た!

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「あのさー藤吾? 私さ、やっぱヒロ君に告白するよ」 学校の帰り道。 駅に向かう道で、 松野がそう打ち明けてきた。 松野は、 いろいろ悩んだって顔してる。 「いいけど、今すぐか?」 「悪い?」 「入学式、すんだばっかだろ?」 「だって~」腕をぶらぶらさせる。 「ちょっと待て、 何も考えずに行動するな。アホか」 「では、では、 これは作戦会議ですか?中村先生」 「策、練ったところで、 成功率20%以下だろうけどな」 「うん、うん、 20%なら可能性あるね。 上等。上等。 だって五回チャレンジすれば 一回は成功するし」 「アホ!どんな計算してんだよ。 二回目なんかあるか」 まあ確率は20%じゃなくて、 成功するなんて1%くらいだけど。 どっちもかわらんだろう。 しゃあないなあ。 西中のやつにもう少し詳しく 聞いてみるか。 俺、余計不届き者 扱いされるじゃないか!
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