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「ぬおぉぉぉぉぉぉぉぉ!
神ー子ー様ー!!ご無事で何よりですじゃぁぁぁぁぁ!!
ノエルから『揺りかご』の中に入ったきり出てこないと聞いて…!儂は…!儂はぁぁぁぁぁぁ!!」
ドラゴンマスターの里に着くなり、号泣する長老さんに抱き付かれて辟易する私。
「ソラハから離れろ!」
ベリッと私と長老さんをひっぺがしたのはレオパード王子。
ん?あれ?
「殿下、今…私の名前呼んだ?」
しかも呼び捨てで。
「えぇっ!?神子様今さら?
『揺りかご』に神子様が吸い込まれてから、ずっと名前で呼んでたよ?」
すると、レオパード王子の顔がみるみる赤くなっていく。
「ちょ、バッ…!この糞餓鬼!」
取り敢えずノエルにゲンコツかました王子は、私に向き直ると、ちょっと目線を反らしながら言葉を続けた。
「あ…あの…その…これは、だな…
お!俺様はまだお前の事を神子だと認めた訳じゃないんだ!
だから、お前の事を神子と呼ぶ事は出来ないし、敬称を付ける事もしない!
解ったか!」
と、一気に捲し立てた。
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