恋のキューピッドになれる気がしない

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呆気に取られていると、ノエルが、ポンッと手を叩いて、何か閃いた顔をした。 「解った!殿下は、神子様と仲良くなりたいんだね!」 「な!何を言うか!糞餓鬼!」 真っ赤になったレオパード王子のゲンコツを軽々避けるノエルに、思考 が戻る。 …何だ。ただのツンデレか… そう思うと、急に笑いが込み上げてきて、フフッと漏らしてしまった。 「なぁんだ!私と仲良くなりたかったんだ! 寧ろ、呼び捨てウェルカム!その方が呼ばれ慣れてるから、落ち着くんだよね! でもその代わり、私もレオパード殿下の事、レオパードって呼んでいい?」 握手を求めると、レオパード王子は、素直に応じてくれた。 「…で、いい…」 「え?何て??」 「レ…レオでいい… と!特別に!この俺様の事をレオを呼ぶことを許してやろう! 有り難く思え!」 「はいはい。レオね。 私もこの世界で友達が出来て嬉しい!」 というか、一国の王子に対して、友達…と呼んでもいいものなのだろうか? ま、いっか。友達に身分の上下は無いもんね!
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