ゆっくりと

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届いた荷物は思いのほか大きく、驚きながら送り主を確認すると 「お袋かよ……」 送り主欄にしっかりと実家の住所が書かれていた。 「お義母さんから?」 慌てた様子で寝間着から部屋着に着替えた咲穂が寝室から顔を覗かせてきた。 「ああ、何だろうな」 雑に包みを開け、中を確認すると 「あ!」 咲穂が嬉しそうな声を上げた。 「危ないなー、送るなら連絡くれればいいのに。もう少しで被るところだったな」 送られてきたものはベビーベッドで、今日これから買いに行こうとしているものだった。 「そうだね。でも良かったね、買う前で」 遠慮してか咲穂なりにフォローを入れてくれたが、前々から欲しいベビーベッドをチェックしていたのを俺は知っていた。 .
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