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言語というプログラミングさえ奪われ、意味を為さない音の濁流だけが止め処もない。
子宮を満たしたコードたちはぬらぬらと粘液をたらす肉にもぐりこんでは快楽を喚ぶ微細な信号を送り込む。
恭子の体を拘束していたひときわ太い一本がゆるりと鎌首をもたげた。引きちぎられたようにむき出しになった金属線がぱちっと小さく稲妻をまとう……まるで舌なめずりするかのように。
「センセイ、ずっと感じていたいだろ?」
肉の裂ける妙音を鼓膜に送りながら首の後ろに潜り込む。太い首の神経群を傷つけぬようにするすると這い上がった電極は脳幹の中にと居場所をとどめた。
真っ白な絶頂に支配された恭子には、最後に聞いたその言葉が鼓膜を経由したものなのか、直接脳髄に伝えられた刺激なのかすら定かではない。
「データを吸い上げてあげるよ。ずっと俺の中で喘ぎ続ければいい」
ぶりゅ、と不確かな音を立てたコードはひときわ深く、恭子の中を侵した……
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