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第1章
校庭に桜が舞い散る4月。つまり、新しい事が始まるとういう事だ。俺の名は神崎 憂華(かんざき ゆうか)。俺はこの名前が嫌いだ。「女みたいな名前だ」とか言われて散々いじめられた。それ以降誰にも名前は名乗らないし人とも関わらない。つまり、コミュ障だ。だがこれから始まる新しい高校生活、俺は変わると決めている。
そして入学式が終わり、クラスのホームルームが始まった。
「はい、皆さんおはようございます。1年2組の担任、森 玲奈(もり れいな)と申します!」
でたよー。メガネのいい人ぶった先生。いるよなー。
「それでは早速、出席番号1番から自己紹介をしていきましょう!」
はい来ました、恒例の自己紹介。どう乗り切るか。 最悪だ、これだけは避けたい。
「じゃあ次、7番の人どうぞー」
俺だーーーーーー。キターーーーー。
こうなったら…。
「あの俺、急に腹が。トイレ行ってきます。あ、ちなみに俺、神崎っていいます。よろしく」
完璧だ。これ以上のない最高のプランだった。後は適当に時間を潰して、ん?
トイレの前に生徒がいる?ホームルーム中だぞ。
「やあ、君も僕と同じ考えのようだね」
こいつ、俺の今の状況を知っているのか?いや、そんなはずない。
「僕の名前は神谷 紫苑(かみや しおん)。よろしく」
「お前も女の名前…?俺と同じか」
「やっぱり僕と同じだったんだね」
「神崎 憂華だ」
「君、世界おかしいと思わない?理不尽だと…」
こいつ。どこまで俺の事を…。
「この世界は単なるゲームだ。僕と革命を起こさない?」
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