嵐のあと

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  真っすぐ顔を見ると、 彼は気まずそうに 目をそらした。 「……最初は同じ部屋にいたら 華があっていいなとか、 話して楽しい女だなとか、 その程度だったのに── 仕方ないだろ。こういう気持ちは」 「わ、判る気はする、 けど……あたし、」 「織部克行がいい、か?」 言葉を遮られ、 重ねて図星なものだから、 不愉快になる。 「……判ってるならやめてよ、 こういうの…… 職場のいい仲間だと 思ってるんだから、 ホント困る」 .
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