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行くあてもなく、
初めて訪れたカフェで
味も判らないまま
モンブランをつついていた。
そこへ現れたのは──
市川勇樹。
「なあ、
ここで会えたのも
何かの縁だと思うんだ。
俺、ずっと考えてた。
やり直してみたいって」
「やめてったら、
もう終わったのよ。
あたし達、
友達にも戻れないような
別れ方したんだから」
「それは俺もそう思う。
でも、男と女として
よりを戻すことは出来るだろ?
だいたい、最初から友達でなんか
いたくなかったよ。
傍にいたいから、
我慢してたんだ」
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