嵐のあと

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  伏し目がちに微笑む さくらさんに、 照れながら視線を向ける。 ぱたぱたと団扇で 襟元を扇ぐさくらさんは、 くすりと小さく笑った。 「心配になったのよ。 織部先生のあの話が 気になっちゃって」 「……でも、あたし、 頭に血が昇っちゃったって言うか…… そんなので織部センセイ 諦めるなんて嫌だ、って思って」 さくらさんの瞳が、 一瞬ぴたりと止まる。 「チャレンジしてみることに したわけだ」 .
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