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さくらさんの視線に
気付いた深町さんは
一瞬慌てた。
「せ、芹沢。
話があるんだ。
ちょっと来て」
「ええっ!?
こ、ここじゃ無理なの!?」
深町さんはちらりと
さくらさんを見る。
「嫌よ。
せっかく涼しくなって来たんだから」
さくらさんは
じとりと深町さんを
睨み付ける。
「……無理みたい」
「い、嫌」
「何で」
「一昨日みたいなこと言われたら、
また困るから!」
「こんなとこで言うなよ!」
この馬鹿、と言って
深町さんはあたしの手を取り、
強引に編集部から連れ出した。
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