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元宮から一駅過ぎて少し降りたから前に一歩動いたけど、やっぱり勘違いじゃないみたい…。
ヤダ、人多過ぎだし恥ずかしいし…、もう泣きそう…。
「あんた、さっきから何してんだ?」
「…っ!?」
「ねぇ、大丈夫!?」
男性と女性の声がして振り向くと黒髪に真紅の瞳の男性に、ミルクティー色のショートカットで黒い瞳の女性…。
黒髪の男性に捕まえられてるのは、帽子を目深にかぶった20代後半で茶色の短髪の男性…。
「あ…、あの…、すみません…。ありがと…。」
「次の駅で降りろ。君もすまないけど降りてくれ。」
「は、はい…。」
震える体を落ち着かせる為に、右の二の腕を左手で抑えてるけどなかなか落ち着かない。
周りの乗客の方達は男性に向けて「最低…」などの声…。
帽子の男性は「違う!」とか「俺はやってない!」とかの声…。
でも真紅の瞳をした男性は黙ったままその男性の事を睨んでた。
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