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彼女達の帰宅を両親が出迎える。
夕方父がいるのは珍しいが、
私達の誕生日だからと割り切る。
母は、恒例の手作りケーキを焼き、
彼女達の好物が囲む。
だが、何処か無理に明るくしてる様な
違和感が拭えない。
和やかなオブラートに包まれたまま、
彼女達の16歳の誕生日を祝う両親。
膜を破る様に、母の瞳から流れる
涙と静かに語り出す父。
何を言われてるのか?
誰の事を言っているのか?
理解も納得も信じる事も、
放棄したいという思いが強い。
私達が姉妹ないとか、
両親共赤の他人だと言われても。
フリーズ寸前の彼女達に、
追い討ちをかける事実。
仮初めの家族ごっこ
16年間が全てが嘘だと言うのか
そうは思いたくない。
確かに家族としての思い出は、
本当だと思いたい。
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