幕間・六

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「ねぇ……。銀?」 おずおずと伺う彼女から離れる。 「……光姫隊長とのこと。俺は認めてない。けど……いつでも相談にはのってやるから、何かあった時は俺を頼れ」 「銀……」 「俺、帰るわ。このままだと、お前にうるさくお説教しかねないから」 そう笑いながら―― アキラの返事も聞かず、部屋を出る。 執務室から少し離れ―― 壁に寄りかかる。 「かっこわるぅ……」 自分の思いを告げることもできず―― 彼女に忠告すらできず―― 逃げるように部屋を飛び出して―― 自己嫌悪に陥る。 「あれ? 銀さんじゃないか? なにやってんの?」 人の気配と声に顔を上げれば―― よりによって、なんでこんなタイミングでこの男と会ってしまうのか。 件の男――光姫が俺の方に歩いてくる。 「別に。あなたに報告するようなことはなにもしておりませんから」 つい、言葉が刺々しくなる。
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