第1章

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手紙を読み終わって、思わず笑みがこぼれる。 こうして手紙をもらうのなんていつぶりだろう? メールで送れば簡単なのに、わざわざこうやって短い文面でも手紙を書くのがナナらしいなと思った。 それから、私たちはメールではなく、あえて手紙を交換するようになった。 こうゆうのナナ好きそうだな。 って思い浮かべながら、可愛いシールやメモ帳をソニプラで選んだりした。 気がついた時にしか開けないポストだったが、これがきっかけで毎日ポストを開けるのが習慣になり、私の中で小さな楽しみになった。 バイトに明け暮れていた高校生時代に味わえなかった青春を、今頃経験させてもらっているようなそんな楽しい時間だった。
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