第1章

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週末、バイトが終わった後、その日は誰からも声が掛からなかった。 真っ直ぐ帰る気になれず、久しぶりに飲みに行こうと一人で2丁目に向かった。 いつも行くお店に行けば、誰かに会えるだろう。 軽く飲んで帰ろう。 当時、2丁目では、あだ名ごっこみたいなものが流行っていた。 80年代の、アイドル黄金期と呼ばれた時代の、アイドルの名前を捩って付けたり。 お客さんに親しみを込めて、あだ名を付けて呼んでいた。 そのお店ではなぜか、相撲取りの四股名のあだ名を付けられ、 「るりの山」と呼ばれていた。 オーナーやママが相撲好きと言うわけではなない。 ちなみに、どうでもいいことですが補足させてもらいます。 体型は一切関係ありませんのであしからず。 別に何の意味もない。 2丁目特有の遊びみたいなもの。
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