第1章

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だが、狭い店内。 それに2丁目は大体顔見知りに、どこかしらでばったり会ったりする。 トイレに立ったヨンは彼にすぐ気付き、私に目配せをして合図を送ってきた。 分かってるって。 入って来てすぐ気付いたってば。 トイレから戻ってきたヨンが、他には聞こえないように耳元で 「どうする?店替えよっか?」 と聞いてきた。 ヨンと2人ならそうしたけど、今日は他に友達が一緒だし。 「大丈夫。」 と答え、気にしないようにいつも通りにみんなと飲み続けた。 カウンターのほうを極力見ないようにしていたつもりだが、話す相手の方向によってはカウンターが目に入る。
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