第八章 不器用に繋がる想い

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「君はその会合に出席してたの? 店長だから当然か」 「はい、確かにあの時俺もいました。会合が終わって直後だったんですけど、沢渡さんが部屋を出て行ってからすぐに慌ただしくなって、その時沢渡さんが階段から誰かに突き落とされたって声を偶然耳にしたんです」  ということはこいつは“白”か――。  まるで刑事にでもなったかのような気分だった。それに目の前で無邪気に笑ってカクテルを継ぎ足してくれるケイに、少しでも疑いの目を向けていた自分が恥ずかしくなる。 「あのさ、詳しいこと……教えてくれないか? 知ってることがあればなんでも話して欲しい」 「え……?」
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