第八章 不器用に繋がる想い

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「よく躾けられてる子だね」 「あぁ、ケイはこの店ではよくやってくれてるからな」 「ふぅん」  子供っぽいと思うが、自分以外の男を平然と褒められると面白くない。そんな心情を察知したのか、沢渡がクスリと笑った。 「お前、この店が俺の店だと知ってて来たのか?」 「……そうだけど? 可愛い子ぞろいで一緒に楽しめそうな感じの子を探しにね」  そう言うと、相変わらずの俺の“男癖”に沢渡が呆れたように鼻を鳴らした。 「会合の時のことをケイからなにか聞き出そうとしてたんじゃないのか?」  そう図星を刺されるとなにも言えなくなってしまう。
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