第1章

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老人が男たちに視線を向けた時、男がカウンターに金貨を置いた。 『少ないが…』 男が言うと老人は少しだけ頬を緩めた。 『若いの…気をつけてな。最近じゃこの辺にも「STORM RIDERS」が現れたって話だ』 『「STORM RIDERS」?親父、あんな奴らが怖いのか?』 『だったら安心しな!俺たち「BLACK RIDERS」がやっつけてやるよ』 『俺らの相手じゃねーよな―』 酒に酔った男たちは声を荒げていく。老人はそんな男たちに蔑むような瞳を向けると小さく呟いた。 『今じゃこんな奴らしか集まらん。この星はもう終わったのかもしれんな』 男は老人をちらりと見るとサングラスでその瞳を隠した。そして老人に礼を言うと背を向け軽く手を振った。 その時老人の耳にはっきりと聞こえた。 『青の魂が生き続ける限り、この星は終わりはしない…』 『おい、若いの…』 男は老人の呼びかけが聞こえなかったのか、足を止めずに店を出て行った 『青の魂を持つ者…』 老人は昔を懐かしむように、ぼそりと呟いた。 店を出た男は止めていた車に乗り込んだ。エンジンを掛けギアに手を掛けた時だった。 『おい、待て』 呼び止める声に男は振り返った。
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