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その呟きを聞いたオミは男に視線を向けると両の腕を組んだ。
『俺らが「STORM RIDERS」だって分かってて、なんでここに来た?俺らの噂、知らないわけないよな?』
『…』
男はただ黙ったままオミを見つめている。男にちらっと視線を向けたエリーが言った。
『こいつは俺たちに会いに来たわけじゃない。こいつの目的はこの場所に来ることだったんだ』
『なんでこんな所に?』
エリーの言葉にケンジロウが問いかける。エリーはもう一度男に視線を向けた。
『ここは「BLACK RIDERS」ってやつらの根城なんです。俺はあいつらに奪われた大切なものを取り返したくて…』
『「BLACK RIDERS」って…あのバカっぽい奴ら?』
『俺らの後をつけまわしてる奴らか…』
男は俯いた顔を上げて声を荒げた。
『「STORM RIDERS」の噂なんてデマだって俺は知ってます!本当は「STORM RIDERS」の後を辿って「BLACK RIDERS」が暴れまわってる。それを「STORM RIDERS」の仕業だとあいつらが噂を広げてるんだって…』
男は悔しそうに拳を握りしめていた。エリーは男の肩をぽんと叩くと皆に顔を向ける。
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