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「ねえ?江蓮、あたし好きな人できちゃったんだ!」
突然の幼なじみの告白は、俺にとっては当たり前のようなものだった。
ちっちゃい時にすぐ好きになって、昔っからずっと好きだった。でも、うつり気のこの可愛らしい幼なじみは、俺の気持ちに全然気づかなかった。小学校に上がってすぐ、初恋したの、と報告してくれて、その後もずっと好きな人ができたと言ってきた。
その度に俺は心が切り裂かれるような痛みをを感じていた。でも、中学校に上がってからはそれが普通になった。慣れた、のかなぁ。
「江蓮、聞いてる?」
「聞いてるよ、凛」
凛が俺の顔をひょい、っと覗き込む。この癖にも初めは戸惑って、心臓が止まるかと思ったが、今は真顔をキープできるようになった。
「江蓮、それが誰か知りたい?」
「別に、凛が言いたかったらでいい」
「もぅ…」
ぷくっとほっぺたを膨らませる。
幼稚園の時から全く変わってない。
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